「この世界で最も大きなミスは、なんだと思う?」
その大きな瞳を輝かせながら、まるでなぞなぞをする子供のように無邪気に、彼女は僕に問いかけた。
「わかりません」
そう言うと彼女は心底詰まらなそうに、こう言う。
「じゃあ答えが見つかったとき、私があなたが一番欲しいモノがなにか教えてあげるわ」
ふふ、と不気味に笑う彼女は不気味で、言葉の意味も曖昧で、でも何故かとても美しくて、とても儚かった。