蒙古軍は、アラムート城からの攻撃が、瞬時、とだえたのを期に、一挙に城を攻め落とした。
中には、一人のアサシンもいなかった。
アサシンの指導者、導師マニは、時間の支配者と呼ばれていたが、彼の幻術かどうかもはっきりとしなかった。
それから760年後。 外航宇宙船メビウス号が地球航路近くで、その破片を発見したのは、ほんの偶然といえるだろう。 その金属片は、船内の分析器でも、解析不可能であった。
この金属片は、地球防衛機構(EDO)に持ち込まれた。アナリスト達か衆知をあわせて、この金属片を分析した結果、EDOの言語解析班は、それが古代サンスクリット語でかかれた物語であるという結論に達した。 内容は次のごとくである。
「聖なる火が、二つの世界を焼きつくし、やがて、二つの世界は一つになる。●完結61ページ