知佳
美しくも儚い
幽霊の見える真優と、幽霊の奈月との切なくも美しい物語。触れたい、けれど相手は幽霊で……。真優の悩みや葛藤、奈月への想い。真優と奈月の視点の絶妙な使い分けにぐっと引き付けられました。視点移動の巧みさは読んでいて気持ち良かった、そんな満足感を感じました!!
浩一郎と奈月の契約、真実を求める真優の部分では予想しながら読むのがとても楽しかったです。
個人的に幽霊×人という組み合わせが好きなので、後半の恋模様は込み上げるような愛しさの描写に、登場人物と一緒になって感じてしまいました。
真優を支える周りの人たちの温かさや、奈月の真優を想いやる心に、私の心が温まっていくような感覚を覚えました。
桜と幽霊。どちらも儚い存在ながら、その美しさは人を魅了するものがありますね。
これからの真優と浩一郎の関係を想像するのも、完結後の楽しみの一つだと思います。
作者様の描写、構成にただただ圧倒されるばかりでした。
このような素敵な作品と出会えたこと、本当に嬉しく思います。