詩集(Ⅰ)/めぐみ
懐中時計の、よき古さそんななつかしさを感じるのは、かなづかいのせいだけではないと思います。リズム、テンポ、作品の持つにおい。すべてがセピア色のフィルターに染まった、やさしくもあり、さみしくもある、そんな詩の数々でした。古きよき時代。ケータイ電話のない待ちあわせ。発展途上の自家用車が排気ガスを吐きながらいきかう大通り。そんな景色を窓ごしに見つめながら喫茶店で読みたい。そんな作品です。