夜半の御伽草子[弐ノ巻]-丑三つ時-【更新中】

作者汐月 羽琉



あるところに少年がいました。

平々凡々を絵に描いたような少年でした。

だけど。

彼にはたったひとつ、異常がありました。



ぼくは君で

おれはお前で

ぼくはどうすればいい?

お前の思うままにすればいい


少年は苦悩する

このうつし世をどう歩めばよいと

君を愛していた

私も愛していた

君は『君』なの?

貴方は『貴方』だから


少年は苦悩する

あのさきの世をどう思えばよいと




少年が総てを取り戻し

動き始めた歯車

もう 回ったまま止まることはない



(ファンタジー/和物/現代×戦国/妖怪)