あるところに少年がいました。
平々凡々を絵に描いたような少年でした。
だけど。
彼にはたったひとつ、異常がありました。
ぼくは君で
おれはお前で
ぼくはどうすればいい?
お前の思うままにすればいい
少年は苦悩する
このうつし世をどう歩めばよいと
君を愛していた
私も愛していた
君は『君』なの?
貴方は『貴方』だから
あのさきの世をどう思えばよいと
少年が総てを取り戻し
動き始めた歯車
もう 回ったまま止まることはない
(ファンタジー/和物/現代×戦国/妖怪)