Last Stage~忘れられない人~

作者ひまわり

日吉花菜、17歳。ひょんなことから1年後にデビュー予定のアイドル中学生4人組の家庭教師をすることに。ありえない出会いに始まる、自分でも想像できないラブストーリー。

あなたと出会ったとき、まさか好きになると

思わなかった。


だから、安心したの。


あなたのことだけは

好きになってはいけないって

きちんと理解してたつもりだったから。


風に揺れる私の髪を

優しい笑顔でなでてくれた人。


私があなたを想うように、

あなたも、私を想ってくれている。

それは世間では「両想い」と呼べるかもしれない。


でも

―「言えない」。


「好き」のひとことがすべてを変える。

あなたは大切なものを失う。


あなたの幸せは、私といることじゃない。


「好き」のひとことがこんなにも怖い。


手を伸ばせば触れられる距離にいる…

それがこんなにも切ない。


言わないけど、きっと言えないけど、

でも、ホントにすごくすごく好きだよ。


あなたを忘れられる日は、きっと、ずっと

来ない。


日吉花菜、高校2年生。

初めて本気で好きになった人は、

好きになってはいけない人だった。