桜散る定めと知りながら。

作者かなた

平安末期──木曽義仲の嫡男・義高と源頼朝の娘・大姫──幼き二人が時代の流れに翻弄された哀しくも愛しい日々。

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流れゆく、この時を、





止めたいと願った。





桜が咲いている。





散らなければいいと、散らないでと、



願っても必ず桜は定めに従い散りゆく。






桜散る定めと知りながら、それでも君と共にいたかった。













源頼朝に息女、大姫と、

木曾義仲の嫡男、義高の、




小さな切ない物語。