さとみなおき

今は夢の中
箱の中のことは、箱の中にいるものにしかわからない。


恋の存在はその恋の中にいるものにしかわからない。


中にいたはずの自分が、いつの間にか外にいて、その箱を眺めて。


中にいたときには確かに生きていると感じていたものが、今はもう曖昧。


今を生きている自分にとって、未来はいつも確率でしかない。


いまとなっては曖昧な過去も、ただの確率でしかないのだろうか。


箱の中身はもう死んでいるのだと決められない彼女のつぶやきが、胸にしみわたってゆきます。