生徒が誰一人として近付かない
落書きだらけのドアの向こうにアイツらはいた。
「…お前、本当ナマイキ。」
不貞腐れてるアイツのオレンジ色と、
その隣で笑ってるアイツのミルクティー色の髪。
「……あっぶねー…」
「?」
「キスしそうになった」
「!」
眩し過ぎる照明と、沸き上がる歓声。
あたしは、瞬きすら忘れてアイツだけを見つめた
2013.5.5~2013.10.8