howari

優しい光に包まれた幻想的な世界
主人公スイは世界では不吉な異端者として忌み嫌われる黒髪と漆黒の瞳という容姿をし、退魔のみ力を発揮する特異な体質を持っていた。
それ故に魔女退治を任命されて向かった森で謎の少女テスと出会い行動を共にすることになるのだが――…


主人公のスイがとても魅力的に描かれています。
異端者であるが故、色々なことを諦め生きながらも何処かで自分の存在を認めてくれる誰かが現れてくれるのを待っている、そんな不器用で、優しい雰囲気が文章から伝わってきました。

全体的に優しく、柔らかい雰囲気に包まれていて、読み進めていくうちにグイグイと物語に引き込まれます。


また様々な個所に散りばめられた謎に、知りたいという欲求が沸き起こります。


物語の初めに出てきた“あなたのために造られた仮想現実”それが誰のために造られたものなのか、そして何の目的を果たすために世界を壊すのか凄く気になります。

また恋人のクレア、そしてシンの謎の言葉、これからの展開が楽しみです。

とても読みやすくておススメの作品です。