トルコイ
「ありがとう」に溢れるファンタジー
「ファンタジー世界へ生まれ変わり勇者に見初められる」というストーリーこそありがちな話でしたが、丁寧な語り口と一貫した設定がとても良かったと思います。
エリシュカの落ち着いた性格による「生まれ変わり」の説得力が、他の作品の群を抜いていました。
「万里子」と発音出来ないところも妙なリアリティがあって、思わず噴出してしまいました(感動シーンだったのにw)。
ずっと「ありがとう」を言えないでいたエリシュカが素直に思いを告げられた時は、本当に良かったなと温かい気持ちになりました。
神話の身勝手さも、主人公達の感情との良い対比になっていたのではないかなと思います(深読みだったら恥ずかしいです……)。
クオリティは申し分無い作品なのですが、一人称であるが故の説明の交錯や説明不足(特にエリシュカとラディスの惹かれ合う気持ち)があったので、★を1つ抜かせていただきました。
完結おめでとうございます。
体調が悪いというのに安定した毎日の更新に驚かされました。
面白い作品をありがとうございます!