百瀬ねこ

無料で読むには十分なレベルかもしれませんが
ゲームの世界観は、H×HのGI編から「ゲーム攻略の面白さ」と「戦闘シーンの面白さ」を取ったようなものに思えました。(作者様は好きな漫画らしいので御存知ですよね)

独自の設定もあったのですが、出てくるのが遅かったです。

これは内面的なものに重点を置いた作品です。
私はトラウマや麻薬を扱った小説を、かなり読んだことがあります。

ですがこの作品には、「本当に死にたかった人」や「薬物依存するほど弱い人」にしか醸し出せないような「臭い」が、まるで漂っていません。

心情描写も、辛い過去を語るセリフも、軽薄に感じました。ヘビー過ぎないので多くの人に楽しんで貰える、とも言えますが、私には物足りなかったです。

この作品には素晴らしいメッセージがたくさん込められていました。
しかし、それぞれが相殺し合って、有難味が薄れてしまったように感じます。もう少し言いたいことを厳選してみてはどうかと思います。

辛口で全て指摘して欲しいと依頼をいただいたのですが、書ききれないのであとは手紙で送ります。