父の言いつけでひと夏を田舎の別荘で過ごすことになった私。そこで待っていたのは自称、売れない役者の使用人だった。
私は望めば何でも手に入る
私に反対する人はいない
私は何をしても許される
それが私
なのに
一人じゃ何にもできねぇんだな
『お嬢様』
アイツは反抗するし
甘くないし
―――手に入らない
私が欲しいんでしょ?
―それはまるでひと夏の、陽炎のような関係―