名もない物語~司と梨華~

作者あひる







土砂降りの中、傘も差さずに立っていた。






その姿が妖艶で、嫌ってほど俺の理性を壊した。







どうして、君は何も言わないのだろう。



どうして、君は笑わないのだろう。



どうして、いつも何かに怯えているのだろう。








どうして、あの時ーーーーー







ーーーーー泣いていたのだろう。