昂
コンビニエンスだけじゃない
深夜のコンビニに訪れるお客様は
まさに多種多様。
そんなお客様をじっくりと観察し
ながら、表面上は営業スマイルで
業務をこなす、「私」。
ちょっとおばちゃん的な(まだ
若いのに!)「私」の観察眼は
的確で、読んでいるこっちも
なるほど、そうだよね、と共感
してしまいます。
そして。
コンビニのコンビニエンス(便利)
なところに疑問を感じ、そこに来る
人々の生活を憂いつつも、「私」
が小説の最後で出会う出来ごとには
まだまだ捨てたもんじゃないなという
希望が溢れていました。
人間観察するときの私の鋭い視点
も良かったのですが、最後に「やられた」
と受け止める素直さにも思わず笑みが
漏れました。
ふんわりと心が癒される作品です。