白の世界に色を。

作者日向 雨

彼女の世界は『白』だった。

過去に捕らわれ、感情をなくそうとする少女と、そんな彼女に惹かれた少年のピュアで切ない恋のお話


     喜び楽しみ幸せ

     悲しみ怒り憎しみ


    何もない彼女の白い世界に

      色を付けるのは一体




          誰?




「俺のこと好き?嫌い?」


   「その感情の存在を知りません。」


「じゃあ、俺が教えてあげる。」


           「結構です。」





  彼女の世界はゆっくりと色づき始める。