「寒いね」と友達と囁き合い、

秋風が段々と木枯らしに変わっていく

そんな秋と冬の季節の間であった


そんな季節に出会う僕らは

何の運命に

定められたのだろうか






* 木枯らし

高校一年 秋

僕は転校生になった


「初めまして、緋村彰人です。趣味は映画と読書です。暗いわけじゃないんで仲良くしてください。」


家の都合で入学した学校から

ここ、県立の高校へと場所を移した

クラスは45人。男女比が7;3と男子が圧倒的に多い


パチパチパチ


「はい、じゃあ緋村くんは窓側の一番後ろの席に座って。ほら、ちょうど柏木くんが手を振ってるわ」


女性の花盛りであろう、25歳ほどの女教師が窓側の席のほうへ手を差し伸べた