–––––ずっと好きだった。付き合って。
2人しかいない夕陽に照らされた教室で、髪を茶色に染めた優しそうな印象の男子が黒髪の綺麗な女子に告白をしていた。
緊張した様子の彼に、彼女は少し目を見開き、普段見せないであろう笑顔でこくりと頷く。
「……よかった……。
……じゃ、部活行ってくるな?」
安心したように笑って緊張を解き、彼が彼女の頭を撫でながら言う。
しかし彼女は…
「早く行って。遅刻するから」
と頭に伸びていた手を振り払った。
それはいつもと同じ光景で。
気にした様子もなく笑う彼。
「ん。じゃあな!」
颯爽と走り去る彼を見守る彼女の笑顔に一筋の涙が伝った–––––
⚠︎ゆきとの共同小説です。