まさしクラブ
愛のある世界
この作品は、架空の場所を題材にしながら、この世界と人間に対する深い信頼感が描かれていると感じました。
作品の最後で、盲目のアルバートに対してフランソワが述べる言葉「私がお前の目だ。もう泣くな。これから二人で、いろんなものを見よう」は強く印象に残りました。シャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』の最後を想起させて、男女の愛の補完的な姿がとても感動的です。
この世界それ自体に意味があるのではなく、人間が自らの行為によってこの世界を意味あらしめることができる。そして愛によって意味を与えるときこそ、この世界は美しく輝くことができる。素晴らしいメッセージだと思いました。