無二の親友が、一人の美しい女性を巡って争う。
運命にもてあそばれ、言葉で真実を決せられなくなっていた。
フリップ6世の意により、神の裁定=決闘に従う。
神の裁定とはいかなるものだったか?
14世紀フランスの実話に基づく。
当時、あらゆる争いは、最後には神の審判にゆだねられた。
神明裁判である。
しかし、実態は、苛酷きわまるものであった。
真っ赤な鉄棒を握る熱鉄裁判、がんじがらめに縛られて水に沈められる冷水裁判・・・
真実を語ったもののみが、神の加護を受け、やけどを負わず、水底から抜け出せた。
決闘も、必ずしも正しいものが神の加護を受けるとはかぎらなかった・・・