少女が泣いた。


・・・・・・・どうして?



少女の頬を伝い落ちる涙は、あまりにも綺麗すぎた。

時折鮮やかに輝く銀色の涙。


少女の傍らに倒れている少年の胸に涙がこぼれる。

しかし、少年の目は少しも動こうとしない。

既にとまってしまった鼓動さえはっきり聞こえてくるかのように、その少年の存在は今も大きくある。


少女の白髪がなびく。

少年の人生を狂わせてしまった涙は止まらない。


涙は、銀色の涙は少女が散るまで流れ続けた。