「ねぇ・・・
私たち、幸せだったよね?」
そう言った彼女は俺の手を握ったが、
その手は、始めて手をつないだときよりも弱々しいものであった。
俺はその手の上にやさしく手を乗せ、
つぶやいた。
「・・・・・・・・・。」
すると彼女は微笑みながら
「あなたが、私の初めてで・・・よかった・・・。」
そういった彼女の瞳には溢れんばかりの涙が夕日に照らされ輝いていた。