【 KANON ~君の名を呼ぶ~ 】

作者

薔薇だけが見ていた僕らの出会い。君はモノクロの世界に色を与えてくれた。だから、この出会いだけは決して後悔しない。ねぇ、その唇で僕の名を紡いで・・・


――――夢を、見たんだ。




残酷だけど、幸せな夢を・・・






でも朝が来るといつも忘れてしまう。






ただ、覚えているのは




伸ばした手が




届かなかったこと。





あの苦しみに歪む瞳は何色だっただろうか。





貴方はダレ?





僕は、何・・・――――







もう失いたくない・・・





“独り”は怖いんだ。






お願い・・・





どうか





僕の名を、呼んで――――