酒月柚夜
時間旅行という懐かしの設定
ある日サヤカは道で一人の少女に会う。明らかに様子がおかしい少女に、迷子かと問い掛けた。
『……私が見えるの?』
意味深な少女の言葉。突然少女は道路へ飛び出し、サヤカはそれを庇って事故に。目が覚めたらそこは――。
時間旅行という懐かしい設定に、最近陰が薄れていたせいか、斬新さを感じました。実在した偉人と著者様オリジナルの登場人物が繰り広げるユーモアのある作品。先が読めなくてページを進める手が止まりません。
正直★3と4の間だったのですが、3にしたのは読者にもう少し配慮が必要だと感じたからです。
歴史は誰もが習う科目ですが、詳しくない人は勿論います。歴史に関わる事柄について、少々読者任せな点が見受けられました。人物にしても組織にしても、読み手全員を視野に入れた詳しい説明をした方がいいです。正直、物語だけが先走って置いてけぼりを喰らいました。
戦闘シーンにしても、効果音を入れるのは問題ないと思いますが、文章の説明も付け加えるべきです。いまいちキャラがどんな状態なのか伝わってきませんでした。
歴史が苦手でも、誰もが溶け込める楽しい作品だと思います。