「良い?今日から、あなたは、おばあちゃんと暮らすの。ママは。あなたと暮らせないの、ごめんね。」


私が、覚えている。母親との唯一の記憶。

顔も、声も、性格も覚えてない母親が私に残してくれたのは、私の手を引っ張った母親の手の温もりだった。