イケメンヤク女とモテつよわ男~夜桜~

作者りんご





ー都会内の有名豪邸にて。


 『お帰りなさいませ!お嬢!!』


「おぅ、またせたな。」


「組長がお待ちです。」


「あぁ、すぐ行くと伝えてくれ。」


「了解しました。」


4年、か……、

長かったな……。

廊下を静かに、ゆっくり歩いた。



 全てが終わったから。



家の中が、人気(ひとけ)がなく、

廊下に人一人としていない。


だから、

喜びと緊張が体中をめぐっている。



アイツも…、

俺と同じ気持ちかな?


俺と会うのを、こんな気持ちで、

会ってくれるのか?



なんか…、

変なの(笑)



 もぅ、目の前だよ。


お前に会うのも、


もぅ、すぐ。



ー新しい“藤原組”の歴史の第一歩だ。