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「今宵、桜となり花弁と共に散らん」





その男は国中に名の知れた、敵を知らぬ人斬りであった。




彼の腕に挑もうと、あちこちからごろつきや剣技の達人が押しかける。




そしてまた今夜も、彼の腕に挑んだ侍達が花吹雪と共に散っていくのであった。




彼の瞳はそんな彼らを羨ましそうに見つめていた。



そして、彼が人々の前に現れるのはどうした訳か桜の咲く時期だけ・・・。