小説【記憶のページ】

作者

こんな俺でも、カオリやタクマは一人の人間として認めてくれた。


初めての友達だった。


俺達は、毎日が楽しかった。


幸せだった。



しかし、そんな幸せは長くは続かなかった。


―タクマの死―

―カオリの事故―


カオリは、一命を取り留めるも…

カオリに残ってしまった後遺症。





「記憶喪失」





カオリは、俺の『姿』を『記憶』を


『タクマ』を忘れた。


3人で遊んだ日々を


あんなに愛し合った日々を


カオリは全てを忘れてしまった。


俺達は、2人…

いや3人で『記憶のページ』を埋めていく。