想いの鍵を捨てる日

作者流華

運命の人に出会えたなら

「この人だ」とわかる何かがあるらしい

ただし

この短い人生の中で出会えるとは限らない

万が一にも出会うことができたなら

贈りたいものがある


南京錠


鍵の持ち主は

わたし


わたしはあげた南京錠に鍵をかけ

その鍵を

遠い

遠い

海に放り投げる

そして

その想いに鍵をかける

決して

色褪せないように

想いが

「絶対」になるように




想いの鍵を捨てる日