私がもし愛を受け入れようなら

  それはきっと

  あなたを

  戮めてしまうことでしょう



  私は決してお金持ちでは

  ないけれど

  裕福な家庭で育ち

  恵まれた環境

  そして何よりは

  

  成績優秀

  スポーツ万能

  万全だった


  しかし



  14歳の誕生日

  旅行先で事故に合い

  私だけが助かり

  父さん、母さん、弟が亡くなった



  気が付いたら

  茫然と病院の屋上のさくを

  乗り越えている


  「今行くね」


  ふっと力を抜く

  死ぬってあっけないものだなぁ


  「何してんの?」


  急に背中を引っ張られ

  驚きつつ

  振り返る それは

 

  片目が眼帯の男の子だった 。