真紅のティーは愛の香り。

作者ほっつき猫。

王位継承権第一位の王女リリアンヌと、過去を引きずる執事ロイ。
2人の愛が交差しても、それは一瞬。
一緒になれることは、一生訪れない。




「だーいすきよ、ロイ」






「光栄です、リリエ様」






笑顔でお辞儀する貴方。





私が欲しいのは敬意じゃない。






富も、名誉も、高い地位もいらない。






貴方の愛以外、何も望まない。







だから―――私を抱き締めて。






「お茶にしましょうか」





「かしこまりました」