まだ、あいつの声が俺の耳に残ってる。

だけど、耳元に聞こえるのはツーっツーっという、電話が切れた音だけ。

まわりは、驚きと悲鳴が広がっていき泣崩れる奴もいた。


俺はだんだん体の力が抜けて行く。

手からiPhoneが滑り落ちた。


頭な中ではあいつが笑っている。

俺は美桜に何をしてあげれた?

俺は美桜を大切にできてた?


思い出せば良い後悔しか残せてない。


「あぁ、やっぱり俺、クソ野郎だったわ。」


誰に言うわけでもないけど口からこぼれ落ちた。

遠くで翔の声が聞こえる。光助はまだ信じられないといったかんじだ。

視界がゆらみ、俺の記憶はそこでブツリと切れた