八坂正美の元に届いた突然の訃報、市村美和の死。そこから解き明かされる二人の犯した罪と、異常な形でしか表現できなかった愛情の物語。

八坂正美はある日、高校時代の友人・市村美和の突然の訃報を知ることとなる。他の友人たちも彼女の死の真相を知ることもなく、手がかりは何もない。あまりにも若すぎる彼女の死に周りはただ困惑するばかり。


正美と美和、同じ青春時代を過ごし、そして同じ過ちを犯した二人。


美和の死の直前、彼女と最後の会話を交わした正美の秘密。


正美を慕う美和の真実。


美和を取り巻く者たちの叫び。



あの青い春の中に置き去りしてしまった季節を、美和の死によってもう一度反芻する正美の決断。

もろく幼い愛情のかけらたち。