お母さんは死刑執行人

作者トランスワールド

裁判員裁判が始まっています。人が人を裁くのです。ならば、死刑の執行はそれを求める人が自分の手でやるべきです。

現代は復讐の時代です。

誰もが殺意を持ち、機会があれば、正当に実行してみたいと思っています。

被害者という名の加害者が、羊の皮を脱いだ狼のように正義と愛を武器に襲いかかってきます。

たとえ憎むべき敵を殺したにしても、傷ついた自分の心と、失われた日々は永遠に帰ってはこないのだと、自ら告白しながらもその狂ったような感情をむき出しのまま、もう一つの殺人を犯すのです。

誰もが普通に加害者となっているのが現代の人間不信社会です。

復讐者は自らの手で死刑を執行するべきです。

犯罪者を死刑台に送るだけではなく、自分の手で憎い人間を殺してみるべきです。

血に汚され、それを自分の生きる証とするなら、

新しい裁判員はその手助けとなるでしょう。