只今世界最強陰鬱少女在中

作者雪原 中

入学式目前に掛かってきた謎の電話についで、次々と電波な奴等が絡んでくる。自己紹介に未来人だって? バカな話だ。だが世界は確実に狂い始めていたのだった。

晴れやかな青空に舞う、季色あざやかなソメイヨシノの花びら。順風満帆なる新たな高校生活にささやかな期待を抱きつつ、僕にだって少しは訪れるであろう青春に胸を躍らせていた。そりゃそうじゃないか。真新しい制服に袖を通している時なんかは特にね。だけどそんなものは、とある最強陰鬱少女が見事なまでにぶち壊してくれた。まったくちっとも嬉しくないのは当然のこととして、はてさてなんで僕はこんなことをしてるんだろうね……。