『お前、気に食わないアル』
心底、人を毛嫌いしたような態度で。
心底、うんざりしたような声色で。
何故こうなってしまうのだろう。
つい、あの大きな瞳を見ていると。
つい、あの態度とは不釣り合いな華奢な身体を見ていると。
つい、あの毒吐く小さな唇を見ていると。
どうしてだろうか。
彼女のああいう態度は少なくとも自分のせいでもあることを知っている。なのに。
つい、構い方が異常になる。
どうしてなんだろう。
滅多な事では動かないこの全神経に、そう、全てに何かが流れ込んでくるんだ。
その流れの核は、何処とは特定出来ない。
でも多分、一番深い処にあって今でも燻ってる。
いつ破裂するかわからない、 それ は…