メタボリックセックス

作者藍サエモ

僕はデブ。名前ではない。体型だ。僕は彼女に恋をした。愛しくて切なくて。守りたかった。どんなものからも…

※この作品はiらんど大賞には応募していません※




見上げた夜空の星々はぎらついた街のネオンに光を奪われ、




月だけが寂しげに、悲壮感を漂わせヒトが望むもの全てが手に入るわけではないと悲鳴にも似た淡い光を放っている。




でも、僕は欲張っているわけではないのです。




一つの願いを叶えたいだけなんです。




体脂肪率40%を超えた人間は恋をしてはいけないのでしょうか?




僕は、この体重全てをかけて誓います。




どんなことがあっても彼女を守り抜くと。




月よ




星よ




神よ




この誓いだけは僕から奪い去らないでください。