真夏の暑い日、一家3人の身に恐怖が訪れる。それは、男が“かなしばり”を体験することから始まった・・・・・・。3人それぞれの章に分けた、心切ない物語。

ある日の熱帯夜、俺は寝苦しくて眠ることができないでいた。

しかも、こんな夜に限って虫歯が痛みやがる・・・。

俺はこの世で一番、“歯医者”が嫌いだ!

なぜかって?

だってよ、あのドリルの音といったら・・・。凄っげー、怖ぇーじゃん!!

だから治療になんか行かねぇ。


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ん? いつの間にか眠っちまってたみたいだ・・・。ていうか気絶した!?

気がついたら、歯の痛みは嘘のようになくなってた。けどよ・・・なんだこの感じは・・・。背筋が凍りつくようだ。

誰だ!?

俺の後ろにいるのは、いったい誰なんだ・・・・・・。