空に響く、虹色のうた

作者郁花

誰かに恋すること、愛されること。好きであり続けること。ただ生きるってことさえ、こんなにも難しいなんて知らなかった。たった一言伝えることすら、こんなにも。

 





みんな、真っ白な画用紙を持たされてる





誰もが好きな色を選ぼうとする

好きな絵を描こうとする

けれど、実際は

何ひとつ思うとおりになんかいかない


 

黄色を塗ろうとして、

隣のひとに「あんたは茶色でしょ」

と絵の具をわたされたりして




ピンクが好き、て

本当はピンクが好きなんだって






それすらも言えない