孤独なトラは誰からも怖がられ友達が一人もいませんでした。

村に住む貧しい盲目の男の子だけが、そばに寄ってもトラを怖がらずにいてくれました。

ある日、村を嵐が襲いましたが、少年は運悪く川に流されてしまいました。

トラは少年を助けるために激流にその身を投げたのでした。

次の日、川べりに横たわる男の子の胸はかすかに上下しており、その隣にはもう虚勢を張ることもできないトラがいつまでも醒めない夢を見ていたのでした・・・