星影 とと

読ませる力
この小説には読ませる力があると思います。冒頭、月の美しさが描かれている時点で、作者の文章力と麓冥館の世界に魅入られてしまいました。

 ただ「殺し合え」という命令ではなく、「指令」と「密告」、そして「ヒント」というシステムも、よく考えられていると思います。

 また、物語は、椚慎・梨本葵・水野美貴の三人を軸に進んでいきますが、それぞれ8人分の「指令」の内容と行動、心理状況も読んでみたくなりました。