瞳の中に悲しみの色

作者深月 静伽

この国にまだ電気もなかった時代。山の麓に住む『せつ』は、数えで15歳。ある日の夜、どうしても眠れずに、散歩に出ることにした。そこで、一人の男と出会う…。

 これは、お母さんのおばあちゃん…あなたたちにとってはひいおばあちゃんね。

 その、ひいおばあちゃんから聞いたお話よ。

 とっても悲しくて、切なくて―――――そして、素敵なお話。


 この国にまだ電気もなかった時代に、『せつ』という名前の女の子がいました――――――。