ママ、ぼくは幸せでした

作者朔馬 輪郭

和弘は母への愛情を示すが、それが報われずやがて彼の精神は崩壊してゆく…

幼い頃から父親の虐待を受け精神を病み、その影響で20歳になっても子供の心を持つ和弘。社会や人生に対して無知ではあるが彼の心は慈愛に満ち、全ての存在を憎まず思いやりを以って接するが、周りの人間はこの社会に必要なのは賢さであると厳しく批判し、何も知らぬ無垢な和弘を愚か者と位置づける。彼は母親の冷酷な態度に苦悩するが、やがてそれは絶望への序曲となる…