“ああ、あれは王子様。
遠くからみても目立っている
誰もが見つめている。
この学校であの人を知らない人は
いないんじゃないだろうか。”
“いつもと同じ景色。
みんなより頭一つ分は大きいから
よく見える。
ケバケバしてる女子が見てくる。
俺は表面だけ見ていたら王子様
って言葉がぴったりなんだろう。”
“あ、もう少しで隣をすれ違う。”
“いつもは気にしないのに、
今日たまたま見た。隣をすれ違った女。
他の女と比べたら化粧が薄い。
ただそれだけ。”
“あ、目があった気がする…。
って気のせいか。こんな一般人を
見てくれるわけがない。王子様には
お姫様がいるはずだから。”