――好きでもないのに、キスをする。
『ココア...』
『な...っ――んんっ...』
――好きでもないのに、息を絡め合う。
『ココちゃん、今日もカワイイね~』
『そんなことな――んんっ...』
――全てが嘘偽りの“アイ”であって、
本当の“愛”ではない。
いつも、年上の彼氏でもない人と甘くもない、ただ刺激的な時間を過ごすだけ。
愉しくなんかなくて、毎日、世界が色褪せていくようだった。
――そんな毎日を変えてくれたのは、“あなた”でした――
―『心愛、おいで...』
―『心愛、俺にだけは甘えてよ』
―『心愛、愛してる...』
――あんなにあたたかい言葉をかけてくれたあなたが、今そばに居ないことが寂しいよ。。
だから、私はあなたが帰ってくるのをずっと待っておきます。
――あなたが寂しくないように...