2020年。人類は大きな過ちを犯した。
『インフィニティ計画』
それは人類にとって無限に等しいエネルギーを手に入れるという夢のプロジェクトだった。
しかし国際規模で実施された計画は失敗に終わる。代償として全人類の50パーセント――35億人が死滅し、人工的に増産された未知の資源物資はあらゆる状態に変化し、地球上に拡散した。
それから百年が経った2120年。
無限の資源を取り損ない死滅した人類を『旧文明人』と隔絶した新たな世代。繁栄こそ後退を喫しざるをえなかったが、未知の資源に適応した彼らは付加価値として『能力』を手にしていた。
これはかつて直面した危機を乗り越えんとする、人類の物語である。