ぼんやり、携帯をながめる。

ならない。

知っている。

彼の好きな曲が着信だった。もう、なることはない。ただ、携帯から目が離せない。

いつもと同じ、変わらない日だった。

いつもと同じに、映画を見て食事をして、さて何処へ行こう。

そんな会話になるはずだった。

「別れようか。」