篠井雫

ゲームを介して見るセカイ
評点[60/100]
正統派のジュブナイル小説だったと思います。
作中のネットゲームの仕組み(狼が誰かを決めて吊しあげるのは大衆というあたり)がメタファーとして現実世界を表していて上手いと思いました。
ただジュブナイルの命であるはずの成長や変化といった要素が希薄だったと思います。この力量ならもっと作りこめたんじゃないかなーと思ったのでこの評価にしました。
後発なのに、先行作品をどこか一部でも越えようという気概が感じられなかったのも残念でした。