2015年!
ケータイ小説は正に"日本の文学"と化していた。
学校の先生も大学の教授すらも敬意を祓う存在、誰もが憧れる存在…それが「ケータイ小説家」だ。
指を上下左右に動かす事によって、彼等は無限の可能性と莫大な金を生み出す。
正に金の卵を産む鳥。マスコミはこぞってケータイ小説を取り上げ、連日連日その素晴らしさを国民に伝えたのでした。結果、冒頭で書いた"日本の文学"と同等の扱いを受ける事となったのです。
-そして一人の女子高生が、「ケータイ小説家」にならんと
こっそり鞄からケータイを取り出したのだった。