錬徒利広

緻密な表現
ストーリーが薄い分、スプラッタシーンでそれを補っているように思える作品である。
その表現方法は実に緻密であり、よくできているものだと私は思う。
ただ、目指せられるものならばまだ上の作品を作れるのではないかと思う。
身の回りの状況設定など、主となる表現ではない細かい部分を作品に付加することによって、よりダイレクトな恐怖が伝わってくることは間違いないだろう。
だが、短編でそういった部分を表現するのは難しいかもしれない。この作品においてもそれは言える。
制約の中で十分に恐怖を伝えられた、という感じは出ている。